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風待ちの「本」

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ビーチで風が吹いてくるのを待っていました。
10月は微妙な季節です。
まだ少し暖かな空気が残っていて、気圧配置が東低西高に決まっていても
なかなか風が吹いてこないときもあります。
この季節の風は、予測どおり吹かないこともあり、ビーチで風待ちもしばしばです。

でも夕方、気温が下がれば少しでも吹くことはわかっています。
ゆっくりと待つことにしましょう。

車の中で持ってきた本を読み始めました。
伝説のサーファー、ジェリーロペス著、そして岡崎さんの翻訳の「SURF REALIZATION」。
ジェリーさんの「海」や「波」との長い関わりをエッセイにした本。
真摯で実直に海に向かう姿勢を感じます。
時折窓の外を見て、風が海を渡ってきていないか確認します。
まだまだ・・・・です。
再び、ジェリーさんの世界に戻ります・・・・・・。
海を見ながら、読む本として、これ以上のものはないな・・・・そんな風に感じます。

結局、日没まであと一時間になった頃、よくやく風が届きました。
ぼくは急いでカイトをセットし、少し重い雲から赤く顔を出した太陽に向かってプレーニング
することができました。
ジェリーさんの海に対する思いが交錯し、ここ知多の小さな波もなんだかいとおしく感じ
ぼくは丁寧に海を走りました。

風は確実に重くなってきていて、海水の温度も少し下がっています。
カイトにはベストなシーズンが、もうじきやってきます。

by hwindlife | 2008-10-29 23:01 | 好きなこと大切なこと  

あと何回の夏・・・・・

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ある人がぽつりと言いました。

「あと何回、夏を味わえるかなって思うと、人生ってやっぱり短いと感じるよ・・・」

それはぼくも感じる「感覚」なので、同じように思う人がいるんだと、少し嬉しかった。
確かに「あと何年、生きることができるかな」よりも
「何回、夏を迎えれるだろう」と表現すると、それがとても限りあるもので、貴重な感じがします。
ちょっと寂しいけれど、かけがえのない時間なのだと再認識して、そしていきて生きたいものだと
思ったりもするのです。

ぼくは桜が散ってゆくときと、そしてやはり夏がゆくとき、少し寂しくなって
「あと、何回、これを感じることが出来るかな」って思います。
この春、犬のさくらと桜を見上げていたとき、来年も再来年もこうして一緒に見たい・・・・
そう思いながら、何回みれるだろうなって寂しくなりました。
結局、もうそれが最後のさくらとの花見になってしまうなんて・・・・・・。

限りがあるから、美しく生きてゆけるのだと、理屈ではわかります。
限りあるものは美しいのです。
でもやはり、寂しい・・・・・。

「あと何回・・・」とつぶやいた彼は、ぼくよりも10歳ほど先輩。
静かなヨットの中でした。
ぼくはその言葉を聞いたとき、思わず彼に問いかけました。

「今は人生、充実していますか?」

彼は少しだけ黙って、そして言いました。

「そうだね、若い頃より、ずっと充実してる・・・・」

ぼくはその言葉に、なんだかほっとした気持ちになりました・・・・。

by hwindlife | 2008-10-20 00:07 | 好きなこと大切なこと  

「風のガーデン」

先週からあの倉本監督の富良野シリーズ、「風のガーデン」が始まりました。
「北の国から」「優しい時間」、どちらも感動し、心を揺さぶられました。
今回の「風のガーデン」も、期待通り素敵なドラマのようです。

このドラマが始まる直前に、主役の中井貴一の父親役を演じていた緒方拳が亡くなりました。
二回目の昨日、ドラマの中で犬の「ほたる」は亡くなって孫にその「生」のあり方を説く場面では
ご自分の病気も既にわかっていて演技だと思うと、胸が詰まる思いでした。

「生きているものはいつか、必ず死が訪れるんだよ。悲しんでばかりじゃいけない・・・」

さくらに似たゴールデンの「ほたる」が死んでゆく様子も、自分の事とクロスオーバーして
涙を抑えることが出来ませんでした。

「死」をまっすぐに見つめたドラマのような予感がします。
とてもまっすぐに、それを観ることは辛いかもしれません・・・・・。
でも観ずにはいられない・・・・・。
しばらく木曜日の夜はこの番組に釘付けです。

by hwindlife | 2008-10-17 21:09 | 好きなこと大切なこと  

スクール・ウィークエンド

先週の三連休、三日ともスクールとなりました。
カイト、カイト、そしてウィンド・・・です。
土曜日は北西が強く吹きました。
三回目のスクール生のⅠさんに、この日なんとかボードに乗ってもらいたい・・・。
そう思っていました。
コンディションもよく、何度目かのトライで見事!10mほどプレーニングすることが
できました。
カイトボーディングの世界の扉を開けた・・・・そんな瞬間です。
満足そうなⅠさんの笑顔に、ぼくはとても満たされた気持ちになりました。

日曜日、カイトスクールなのに風がいまいち・・・・。
練習カイトがなんとかあがる程度。
早々とキャンセルして、今日で三回目のお二人をヨットにお招きして海談義。
ヨットでのたびのことや、カイトの魅力や・・・・。
スクールは残念でしたが、いい時間を過ごせたように思います。

祭日の月曜日。
四人のウィンドのスクール生に来ていただきました。
程よい風の中、気持ちいいー!といいながら海面を滑っていく姿を見て、とても嬉しかった。

スクールを始めて思うこと・・・・・。
今まで自分だけの自己満足の繰りかえしであったのが、その「満足」を伝えることが
できるチャンスができたこと。
そしてその行為は、とても「気持ちいい」ものであると再認識したこと。
学んで頂いている生徒さんの新鮮な驚きや感動に、ぼくもこの「海」を再度見直し
すばらしさを新鮮な気持ちで感じることができるのです。

ぼくはいつも、スクールが終わってみんなが帰ったビーチに独り座って、今日のことを
思い起こします。
楽しんでもらえただろうか、うまく伝えることができただろうか、もっと何か工夫はできないか・・。
落ち込むことも多く、反省も多い。
この冬、ぼくはしっかりと充電しなければなりません。

ぼくは現役で、海といつも対峙していることが重要です。
ぼくは海に入ることが楽しくて、楽しくて、それをみなさんに伝えたいのです。
この冬、ぼくはぼくのために、そしてみなさんに伝えるために、自分をプッシュして
海に向かいたい・・・・そう思っています。

冬の季節風が楽しみです。

by hwindlife | 2008-10-15 23:07 | 好きなこと大切なこと  

終の棲家

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老後をどこで暮らすか・・・・。
大台のの年齢を間近に控えたぼくにとっては、結構現実的な話です。
何年か前、海辺で暮せる場所を探して、この地方の海岸線の土地をくまなく
見て回ったこともありました。
旅先の長崎で、庭にヨットをとめておける環境のおうちを見て、こんなのもありだなって
思ったりもしました。

もちろん、山もありです。
ぼくの大好きな八ヶ岳の麓の蓼科あたりで暮らすも素敵です。
家の窓からずっと山が見えるのっていうのは、実は変化に富んでいて素敵なことを
ぼくは知っています。

二十代の頃、岩場で転落して骨折し、そのまま大町の病院へ担ぎ込まれたことがありました。
入院した部屋は大部屋でしたが、ぼくは運良く窓際のベッドで、そこからは後立山の山並みが
見渡せました。
毎日、見えるわけではありません。
雲に深く覆われ、まったく見えない日。
午前中はすっきりとしてずっと見渡せたのに、午後になって雲に覆われた日。
長く入院していたので、毎日その窓から、季節が移ってゆくのをずっと、眺めていました。
骨盤も足首も折れていて動けなくても、窓の外に見える、見えるはずの山並みに
ぼくは退屈しませんでした。

だから・・・・窓から山が、海が見える場所がいい。
そして季節を感じることができる場所。

バンクーバーで出会ったヨットのインストラクターは、世界中を巡って
そしてこのカナダが自分の終の棲家だと悟ったといいました。
カナダがいかに住みやすいか、素敵な場所か、彼は熱く語ってくれました。
でも・・・・なんだか生まれた故郷を離れている寂しさを、ぼくはそこに少しだけ感じました。

ぼくは日本がいいな・・・といえるほど、ぼくは世界を知りません。
だからこれからの人生、旅も大事です。
別に終の棲家を探す旅でなくても、多くのいろんな自然や文化に接して、自分のありかたや
身のおき方を認識もしたいのです。
行きたい場所はたくさんあります。
そこでしたいことも・・・・・・たくさんありすぎます。

人生が短すぎて残念です・・・・。

by hwindlife | 2008-10-14 22:30 | 自然について  

船のある暮らし

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入り江の奥へ奥へ・・・そこには小さなハーバーがありました。
ハーバーサイドには海が一望できる小さなバー&レストランと日常品が購入できる
小さな街がありました。
ゆっくりと、桟橋の奥へ奥へと船を進め、ほんの片隅の小さなスペースにヨットを着けます。

桟橋をわたってゆくと、小さなかわいいモーターボートが舫ってありました。
なにげなく中を覗くと・・・・老夫婦がそれぞれ、本を読んでいました。
その傍らに寝そべっていたのでしょうか、一匹の犬がぼくに気がつき、デッキから顔を出しました。
老夫婦はそれでぼくに気がつき、笑いかけます。
ぼくも声を出さずに、ハーイ・・・と笑いかけました。

数時間後、降り出した雨に急かされて船に戻るとき、チラリとまたあの船を覗きました。
二人は数時間前と同じように、まだ本を読んでいました。

静かな入り江や、ハーバーを巡りながら何をするというでもなく、静かに本を読み
気が向けば島にテンダーで上陸して散歩したり、小さな港町を歩く・・・・。
船で誰の気兼ねなく、馴染みの食事をして静かな夜の帳を感じる・・・。
きっとそんな旅をしているんだな・・・・・そう思いました。

カナダ北部の島々が点在する太平洋側や、大西洋に面した入り組んだ東海岸では
そんなスタイルがとてもポピュラーであると聞きました。
点在する小さな島には、海を望む多くの「サマーハウス」を見かけます。
夏には家族でそこを訪れ、ひと月、ふた月の単位でそこで「何もない生活」を楽しむのです。
そう、大好きな絵本の「すばらしいとき」、そのままのスタイルがそこにはあるのでした。
けして贅沢な、一部の成功者だけのスタイルではありません。
バンクーバーでは四人に一人は、大きさはともかく、船を持っていると聞きました。
確かに街の入り江は、ヨットやボートで溢れていました。
日本においてヨットやモーターボートに対する認識とはずいぶんと違うのです。

そう、ヨットや小さなボートで島々を旅するのは、山に登りにいくのと同じような感覚では
あります。
テントを背負っているか、ヨットに乗っているか。
海か山か・・・・そんな違い。
山も海も旅するぼくは、それぞれに大きな違いは感じません。
子供たちも、何もない暮らしを大自然の中ですることで、その敏感な感性に大きな何かを
残せるのかもしれません。

それにしても・・・・あの老夫婦はぼくの印象に強く残りました。
そしてそこに根ずく「文化」みたいなものを、少しだけうらやましくも感じました。
ずっと長く、世代を超えて続いてきた習慣のようなもの。
決して物質的ではない、「贅沢」です。

それからしばらく、雨の日が続きました。
ぼくは持っていたヒマラヤの本を読み進めました。
海で山の本など・・・・不思議ですが、なんだか合うのです。
アラスカを思い出した翌日は、ぼくの心はカトマンズへ飛んでいました。

by hwindlife | 2008-10-07 21:53 | ヨット  

還るべき場所

人にはそれぞれ、「還るべき場所」があると信じています。
それは具体的な「場所」ではなく・・・・そう、生きる姿とか、生きかたとか、自分らしい
生きかたができる「環境」みたいなものです。
ほんとうは小さなころから、ずっとそれを探し続けていたようにも思います。
還る・・・・というのですから、いつかはそこにいたはずの「場所」です。
そしてそこにいると、本当の自分になれる場所です。

ぼくは山を見ると懐かしくなります。
そこで青春の長い時間を過ごしたこと、そしてその先に多くの夢を抱いていたこと・・・。
ぼくは山の中では、自分がほんとうに「自然」でいられたと今更ながらに思います。
心は夢で満たされていました。
もちろん、挫折もし、悔しい思いもし、悲しいこともあった。
でもそれを覆すだけの夢を、その先に持つことができていました。
だからどんなに長く、山の中にいても飽きることはなかった。
日本の山々からヨーロッパのアルプス、アメリカの岩場、アラスカの氷雪の山、そしてヒマラヤ。
ぼくが身を委ねる場所は、世界中に無限にありました。

ある事故から山を去りました。
でもいつも、そこにいつか「還る」ような気がしていました。
具体的ではなく、山に登るということではなく、そこに還る・・・そんな気がしていました。

カナダのバンクーバーからヨットで数日走った、ガルフ諸島の静かな入り江。
夕暮れの静かな入り江には、音がありません。
少し北へゆけば、そこはもうアラスカ。
ここへ来る途中には、シャチやアザラシも見かけました。
静かな、ほんとうに静かな入り江。
ヨットのデッキに座りぼくは、アラスカのマッキンレーへ遠征したことを、思い出していました。
この静かな深い自然が、それを思い出させたのだと思います。
匂い・・・です。
音・・・です。
そして、空気・・です。
懐かしくもあり・・・・でも不思議とあのときの気持ちと、この入り江にいるときの気持ちが
とてもよく似ていることに気がつきました。
自然に抱かれ、心は凪のように静まり、それでも五感は研ぎ澄まされて・・・。

「山」から「海」へ来たのも、偶然ではないと思っています。
そこに抱かれる気持ちは、同じです。
ぼくはこれから「還るべき場所」は、きっとこの海の先にあるんんだな・・・・・・・。
そんなことをぼんやりと考えていました。

自分が好きなこと、信じることをしながら生きていけることは幸せです。
そうしてゆくためには、少々の努力と、強い心が必要です。
ぼくにできるか・・・そういう問題ではなく、そこがぼくのいるべき場所なら、いかねばなりません。
そこにゆくことが、ぼくにとって自分らしく生きることができる始まりなら、なおさらです。

カナダ、ガルフ諸島、プリンセスコーブ。
この海峡の先は・・・・アラスカです。
あそこにも、ぼくは行かねばなりません。
ちょっとそこに、人生の忘れ物をしてきました。
さて、いつ行きましょうか。

by hwindlife | 2008-10-06 23:13 | 好きなこと大切なこと