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怪我したカモメ

あるビーチにて・・・。
ぼくはカイトで海にでるため、ビーチを下見していました。
風の向き、潮の状態、カイトをセッティングするための砂浜。
風の強さを測るため海岸の中ほどにある海に突き出た石の堤防の先まで行ってみました。
その堤防の中ほど、斜めの石積みの上に目がとまりました。
いや・・・そこにいるものと目が合いました。
ぼくは歩みを止めました。
カモメ・・・・。
じっと座って、こちらを見ています。
なんか変・・・・・。
そうだ、片方の羽がおかしい。
折れている感じです。
少しぼくは近づきました。
動かないけれどあきらかに警戒した様子。
でも動けない。
目は「こっちにこないで・・・」そんな感じです。
どうしたらいいだろう・・・・。
捕獲して獣医に連れていくにも、きっとそれは「自然」じゃなくて、なにより捕獲することだって
難しい
ぼくは何もしてあげられない。
ぼくは、情けないけれど、見なかったことにして背中を向けて堤防から離れました。
あの目が気になって・・・・。
ぼくはしばらく考えた末、そこでカイトをするのをやめました。
なんだか苦しくなってしまったからです。

動物が「生き死に」する場面が苦手です。
そんなの得意のひとなんていないでしょうけれど・・・・。
テレビの番組でライオンが鹿を追い詰めるシーンだって、見ていられません。
弱肉強食、食物連鎖・・・そう理解していても、やはりだめです。
そのくせ、ぼくは肉だって魚だって食べます。
けっして、自分で捕獲して食したりはできませんが・・・。
それは一番、無責任で卑怯かもしれません。
誰かがどこかで殺生している部分に甘え、ぼくは目をつぶっています。
自分でそうしなければいけないとなれば、迷わずベジタリアンになるのですが・・・・。

昔、さくらと公園で散歩中、ダンボールに入れら子猫が捨てられていました。
これはまずい・・・と感じました。
そちらへ行こうとするさくらを引っ張って、急いで家へ帰りました。
見なかったこと・・・・・でもそうは行きませんでした。
結局、しばらく悩み苦しんだ後、ぼくはダンボールごと子猫を連れて帰りました。
病気持ちだった子猫たちは、そう長くは生きることはできませんでした。
その中でも一番長生きした「プリン」という子猫。
この子が亡くなったとき、ぼくは自分の涙がこんなに出ることに驚くほど、泣きました・・・・。
その後・・・・・いろんな経緯があって、たいして猫好きでもないのに、ぼくの家には10匹の
猫達が暮らしています。

ほんとうは「アース」という映画が見たくてたまりません。
でも、きっとその中に、環境変化に苦しむシロクマやシャチに食べられるアザラシなども
映されているでしょう。
だからなんだか、躊躇っています。

目をそむけたところで、事実は変わりません。
見なかったことにしよう・・・・と思った瞬間から、もうそれは自分の深いところにとどまります。
でも直視すれば、苦しくなります・・・・。

さて、どうしたものやら・・・・・。

寒波が日本を襲っています。
あのカモメはどうしちゃったかな・・・・・・。

by hwindlife | 2008-01-25 22:16 | 自然について  

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