人気ブログランキング | 話題のタグを見る

パパと息子の遊び方

      

風の吹かない週末、海にいかないときにはあの「公園」にいくのが常です。
ぼくにとってのあの「公園」は幼い頃の思いがいっぱい詰まった、少年時代そのもののような
そんな場所です。
その頃住んでいたおうちから、子供の足では30分以上、いやもっとかかったかもしれません。
それでもそこへ両親と弟と、ゆっくりと歩きながら何度も何度も行ったものです。
ときには友達とそこへゆき、森の中で一日中遊んでいました。
そのころそこには遊具などほとんどなく、ぼくたちは工夫して遊びを創りだしていました。

落ち葉の急斜面をダンボールで滑り降りたり、森の中の大きな木から垂れるツルを束ねて
ブランコにしたり・・・。
秘密基地もあちらことらに作りました。
アケビを取って食べたり、シイの実を食べたり・・・。
一周すれば5kmを超える大きな公園です。それも小高い山を取り囲むような森なのです。
ぼくたちにとってその公園は、ワンダーランドだったのです。
ずっとそこにいても、けして飽きることなどなく、帰りはいつも夕暮れでした。
いつか、ぼくは友達のお父さんの運転する耕運機の後ろの荷台に乗せてもらって
その公園へ連れていってもらったことがあります。
畑の中の道がずっとその公園まで続いていました。
友達とぼくは荷台のわらの上で、うたを歌い、笑い転げていました。
ぼくはその記憶を心の奥から思い起こすとき、なんともいえない暖かな気持ちになります。
少年のぼくと友達。
畑がずっと続く、自然いっぱいのぼくのふるさと。
素敵な大切な思い出です。

そんな公園で今、ぼくは息子と遊んでいます。
できれば遊具などではなく、自然と接するような遊びを一緒に創りたい。
そんな想いで、いろんなことをしてみます。

落ち葉ソリ。
これは定番です。
昔はダンボールでしたが、ぼくと息子は古いサーフボードをそこへ持ち込みました。
落ち葉の急な斜面をサーフボードで滑り降ります。
落ち葉は深いところでは息子がすっぽりと埋まってしまうほど。
木々の間をくぐりぬけて、落ち葉をけちらして滑ります。
なんだか、少年のココロが騒ぎます。
息子は満面の笑顔で楽しんでいます。
何度も何度も、滑ってはのぼり、斜面を変えては滑ってまたのぼり・・・・。
エネルギーが完全に切れるまで、遊んでしまうのでした。

ロープ・ブランコ。
大きな木にクライミング用のロープをわたし、それでブランコを作ります。
昔、木のツルで遊んだあの遊びです。
自然の森の中、勢いよくゆれるブランコは楽しい。
このロープ遊びはバリエーションが多く楽しめます。
木から木へロープをわたしロープすべりをしたり、ツリークライミングをしたり・・・。

自転車。
この公園の周回道路は5kmほどあり、アップダウンのある森の中の道です。
息子はまだ側輪なしでの乗り始めなので、まだその周回道路は走れません。
今しばらく、この公園の園内道路で練習して、そして近いうちにはその道を走りたい。
ぼくは時折、息子と娘を自転車用のトレーラーに乗せてここを走ります。
少しだけ、サイクリングの気持ちを共有した気になります。
昨年のハワイのセンチュリーライドの練習も、トレーラーを引いてここで行いました。

自然の中で遊ぶとき、そこに大人も子供もありません。
ひとの感性がクローズアップされて、みんな楽しさや面白さや美しさなどを共有できるのです。
「なんかいい木のにおいがするーー」
「木のあいだから入ってくるたいようの光がきれだねぇー」
「風がはっぱをゆらしてる音がするよー」
みんな、息子の言葉です。
その言葉すべてに、そうだね、そうだねって共感します。
同じ緑でもいろんな緑があるってこと。
木はそれぞれにいろんな匂いがあるってこと。
木の実が落ちている、意味。
遊びながらいろんなことを、学ぶこともできるです。
それは大人も、同じです。

ある日、ぼくはこの森をトレールランニングしていました。
森の木々のアーチを抜けるところにきたとき、木漏れ日があまりにキラキラと美しく
思わず足を止めて仰ぎみました。
この森で40年も遊ばせてもらっていることに、感謝でいっぱいになりました。
そして・・・・両親のことを思い出しました。

両親は、よくここの公園へ幼いぼくと弟を連れて来てくれました。
車はなかったから、歩きです。
ゆっくりと家族4人で時間をかけて歩いていきます。
途中、花を摘んだり、珍しい木々を採ったりしながら、そこへ向かいます。
その公園では、同じようにソリ遊びをしたり、森を徘徊したり・・・・。
ぼくはそのときの両親の気持ちを想像すると、胸が詰まります。
きっと、今のぼくと同じような気持ちで、ここへ来てぼくたちと遊んだのでしょう。
一緒にいて、一緒に感じて、一緒に学ぶ。
両親の子供への強い想いを、今のぼくはわかります。
ありがとう・・・ぼくにはしっかり伝わっています。
そしてぼくは、あなたたちがしてくれたように、息子達に伝えていくつもりです。
きっとずっと時間がたって・・・・・・そのときも、息子の息子が、また同じように伝えているはずです。
安心してください・・・・。

ぼくはまだまだ、この公園で、息子との遊び方を創っていくつもりです。

by hwindlife | 2008-01-18 00:26 | 息子とのこと  

<< ビビるんじゃねえぞ・・・・ カイロプラクティック >>