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雨の日はクライミング・・・・


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三連休、初日。
朝から激しい雨です。
予報でわかっていても、休日の雨はとても気持ちを低調にさせます。
玄関のホールから降りしきる雨を見ながら、今日はどう過ごそうかな・・・と思案していました。

振り返るとクライミングウォール・・・・。
そうだ、ここへロープをセットして息子とクライミングしよう!
少し前に息子用のクライミング・ハーネスを仕入れたところでもありました。
息子に提案すれば、乗り気な反応。

壁の上部に「トップ・ロープ」をセットして、クライミング開始です。
基部の数手は、下で支えながらロープなしで登ったことのある息子。
でもロープをつけるとなんだか勝手が違うようです。
そうなんです。
ロープは決して邪魔にはならないけれど、それを付けていると気持ちが随分変わります。
安全ではありますが、「自由」がなくる。
その「自由」は気持ちの問題です。
ちょっとした「依存」が、心を束縛し、そしてそれが動きに反映されてしまうのです。
ロープなしで登ったときよりもあきらかにぎこちない動き。
子供の心理も、大人の心理も同じだと感じました。

「フリー・ソロ」というクライミングの中での登り方があります。
これは墜落した時用のロープなどを一切使わず、ルートと向き合う「方法」です。
クライミングは降りる(クライミング・ダウン)ことは登ることより難しいので
行き詰まり、腕力を含めて持久力を失ってしまえば落ちるしかありません。
ボルダリング程度の数メートルの高さなら怪我も少ないけれど
数十メートル、数百メートルに及ぶルートなら間違いなく、死ぬ・・・・・。
失敗すれば「死」。
それに挑むとき、押しつぶされそうなプレッシャーと戦い、そして雑念を払い、集中し・・。
それができた先、クライマーはほんとうの「自由」(フリー)を手に入れるのです。
自分と岩との間には、何も存在しないフェアーな状態。
大きなリスクとの引き換えに手に入れる、本当の「自由」。
多くの邪念を含めたものから解き放たれるためには、そのリスクを甘受する選択が必要なのです。
命をかけた「場」で、はじめて感じる「自由」。
「昇華」していく自分。

室内の小さなウォールで、そんなリスクやら自由やらは大げさな話ですが
息子のちょっとした心理の変化に、クライミング時代の「リスク」を思い出したぼくでした。

by hwindlife | 2007-12-23 10:43 | 息子とのこと  

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