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6歳の誕生日


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今日は息子の6歳の誕生日です。
はやいものです。
息子がぼくのところ来てくれて、もう6年たったのです。
あっという間だったな・・・・・これ実感です。

この6年はぼくにとって、ぼくの人生にとってとても「深い」時間でした。
息子の誕生をきっかけに、それまでぼくの心の奥底にくすぶっていた何かのスイッチが
入りました。
これからの人生、今までとは違った生き方をしたい。
そう強く願うようになりました。
息子に対して、誇れる生き方をしている「男」でありたい。
いや、自分が自分の生き方に満足していたい。
それからは、なかなか変われない自分に苦しみました。
自分が纏ってきた「鎧」のようなものを、取り外すことから始まり
本当の自分を探すことを続けました。
いや、それはまだ続いています。

息子が来る前の自分と、それからの自分では、人生の価値観などもまったく違ってきました。
ぼくはやっと、自分を真正面から見つめるチャンスを、息子の誕生をきっかけに
得ることができたのです。

幸いに息子は元気でいい子に育ってくれています。
体は小さくて、気もちょっと弱いけど、やさしくて繊細な素敵な男の子です。
今ではぼくのとても大切な話相手でもあります。
息子の存在に、心から感謝しています。

息子が生まれた6年前のその時間、ぼくはヨットのレースの最中でした。
自分の存在を示すために、自己実現をするために、ぼくはプロのクルーを雇って
「結果」を追いかけていました。
200艇ほどのレース艇の中、首尾よくことは進み、優勝争いをしていました。
でも神様はよく見ておられ、あと上りのレグ一本になったときに、ぼくが勝てる!と
ほくそ笑んだのを見逃しませんでした。
数秒タックが遅れ、なんと6秒差で2位・・・・・。
またか・・・・・今までの人生の繰り返しのような気分で落胆しました。
気を落としてマリーナへ帰る途中、携帯に電話が入りました。
それは息子の誕生を知らせるものでした。
ぼくはレースの結果などもう忘れてしまい、表彰式も出ずに、病院に向かいました。
病院につき、まだ赤い息子を見たとき、例えようのない感情に心が支配されて
涙が溢れて止まりませんでした。
きっと「スイッチ」が入ったのは、そのときだった気がします。

ぼくはいま、もうコンペティションの世界に身を置くことはありません。
海に出る時は、できるだけ自分の「思い」に忠実であることを心がけようとします。
結果、心のもっと奥、魂が喜ぶような「乗り」に近づいているような気もします。
カイトもヨットもです。
そして仕事もそうあれたらと願っています。

息子はそんなぼくの「背中」を見て、どう感じるでしょうか。
でも、その視線を意識して生きたら、前とおんなじです。
ぼくはぼくの魂に忠実に生き、結果として、それから子供たちが何かを感じる・・・・。
そうあればいいなと、思います。

息子よ、お誕生日おめでとう。
そして、ありがとう。
君の存在に、心から感謝します。
これからもよろしく・・・・・・・。

by hwindlife | 2009-05-25 20:07 | 家族のこと  

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